小学3年生だったもっくんは、「介護」という言葉を知らなかった。

アーサー・ビナードさんのワークショップで、「死」というお題で詩を書くことになった時、
もっくんは90歳のおばあちゃんのことを書いた。

だけど、「介護」という言葉を知らないもっくんは、
週に何度か家にやってくる介護のヘルパーさんのことを、「おばあちゃんを育てている人」という言葉にした。

おばあちゃんは詩の中で、95歳になって、96歳、97、98、99と歳を重ねていって、
100歳になって死ぬ。

だけど、「育てている人」が訪ねてくる詩の中のおばあちゃんは、
100歳まで思う存分、のびのびと成長し、そして亡くなる。

素晴らしいな。

もし使われた言葉が「介護」だったら、どうなっていただろう。きっと昨日まで出来ていたことが、だんだんと出来なくなる、そんな先細りの終焉を思い描いただろう。

みずみずしい子どもの感性に、はっとした。


アーサー・ビナードの詩の創作ワークショップ
(対象: 小学生)
日程: 2025年7月26日(土)
時間: 14:00 〜16:00
会場: しあのめハウス(生駒駅から徒歩5分)