ここ数年、年末は夫の家族と神戸で過ごしています。

神戸に到着した夜、いつもより空気がピンと張って、
「今夜は冷えるなぁ」と思っていたら、
やっぱり雪が降りました。☃️

「寒いっ〜〜!!」と肩を丸くする夫と対照的に、
「うぁ〜、ゆきだー!!!」と大はしゃぎして、
口を開けて雪を食べようとする息子。

この日は、まだ、師匠のキャサリンの来日ワークショップを
神戸で開催していた時に、よくお世話になった美味しい中華料理店へ
家族で出掛けました。

お客は私たち、家族のみ。

いつもの年末なら、この時期は忘年会で大忙しのこのお店も、
今年は通りにくい私の声も響きます。

そんなことを感じていたら、ついつい頼み過ぎてしまい、
でも美味しい料理を残すのも何だか口惜しいし、、、と
もう一口、あと一口とやってるうちに、完食してしまいました。
(はい、食べ過ぎました。苦笑)

私のお腹は、はち切れそうにいっぱいしたけれど、
今、起こっている様々な問題が解決するわけじゃない。
だから、いつもとは少し違う
「美味しかったよ。ありがとう!」と店主に伝えた後、
帰ろうと店をドアを開けたら、雪が降っていた。

「わぁ、雪だ!」

この瞬間、ここにいた全員の心が真っ白な雪でいっぱいになった。

私は外へ出た時の、鼻がツンとするような冷たい寒さが
嫌いじゃない。

その冷気を吸い込んだ瞬間、暖かい部屋で緩んでいた自分の体が
ピシッと背を伸ばす感覚が好きだ。

雪が降ると、寒いし、冷たいし、生活する上では厄介なことかもしれないが、
世界が真っ白に染められて、全てが浄化されていくように感じる。

そして、普段、雪が滅多に降らない場所では、一瞬にして人々の心を一つにする。

私たちは、確かに今、大変な時代にいるのだけど、
これを乗り越えてゆく方法は、案外シンプルなのかもしれない。

私自身のこの1年を振り返ると、なんとも浮き沈みの激しい1年だったと思う。
コロナ禍の中で、今後のスクールの運営をどうするのか、師匠のキャサリンと議論をした。
子供の通う幼稚園や保育園が休園になった時は、もう一度、園との関係性を見つめ直した。
そして、どちらについても、そこに属すというよりは、よい関係性を保ちつつ
独自のものを創り上げることにした。

そのプロセスはとても大変だったし、その大変さは、今後もしばらく続くだろうと
思うけど、少なくともそれに対抗する「強さ」は得ることが出来たような気がする。

真っ白い雪が舞い、北風がぴゅーぴゅー吹く帰り道、
楽しくて「キャーキャー」言う息子と、
寒くて「ひーひー」言ってる夫と一緒に
3人で宿泊先のホテルへ向かう坂道を急ぎながら
私は楽しくて、とても幸せな気持ちになって
キャッキャと笑った。

最後になりましたが、
皆さま、よい年末年始をおし越しください。
来年もよろしくお願い致します。